暗転について

そもそも暗転とは

コピー能力取得時にカービィの周囲が暗くなって停止する現象のこと。

及び、TDX,RBPの2作においてこの現象を悪用活用したテクニックの総称である。

 

用語集をまとめ直そうとしたら、あまりにも内容が複雑すぎてあれだったので、一旦別のところで整理してみようということで。

 

 

暗転の効果1

この暗転が1つのテクニックとして確立されたのは、ヒット後無敵時間、ヒット後技無敵時間、連続ダメージ補正適応時間の3つは暗転中でも経過するという仕様による。

要するに、これらはゲーム内時間ではなく、実時間でカウントされているということ。

 

通常、攻撃が当たった直後に別の攻撃を当てようとしても、ヒット後無敵によってダメージが通らない。

が、攻撃が当たった後暗転を行えば、その間にヒット後無敵が切れるので、暗転のモーションが終わったあとすぐ別の攻撃をしてもダメージが通るようになる。

連続ダメージ補正のカットに使える場合も。

 

真格において、暗転中は先述したように周囲のものの動きが止まり、当然タイマーも進まないので、タイムロス無しで攻撃の隙を減らすことができる画期的なテクニックとなっている。

といってもコピー能力を頬張って飲み込むまでに0.5秒くらいかかるので、TAでは当然ながらその時間も考慮する必要がある。

実際のところこれを使って短縮ができる場面はかなり限られており、あんまり見ない。

それよりももう1つの目的で使う方が明らかに出番多くて有名(?)だと思う。

 

 

暗転の効果2

暗転のもう1つの目的、というかメインの目的、それは攻撃の再ヒット。

攻撃がボスに当たった後、攻撃判定がボスに重なっている間にヒット後無敵とヒット後技無敵が切れればその攻撃はもう一度ヒットする。

これ自体は別に暗転なしでも条件さえ揃えば発生しうる現象だが、暗転を使えばこれを任意で発動させることができる。

といってもそのための前提条件が結構厳しい。

 

①ボスに当たると攻撃判定が消えてしまう技では無理

そのため使えるのは一部の飛び道具と設置技に限定される。

 

②攻撃判定が消える前、及びボスを通り抜けてしまう前にコピー能力を再取得する必要あり

攻撃判定が残留していないと暗転したってなんの意味もない。

飛び道具の暗転再ヒットには、横に広いフィールド、狭いフィールドの場合は飛び道具の進行をHSで遅らせるためのオブジェクトが必要となる。

スナイパーのマジカ・スターアローみたいな高速で飛んでいくものはどうあがいても無理。

 

③暗転してから再ヒットするまでに攻撃判定がなくなったらアウト

勘違いしがちなポイントだが、暗転する=ヒット後技無敵や連続ダメージ補正が切れる では決してない

暗転時間はTDXだと53F、RBPだと45Fである。

技無敵が60Fの技を攻撃が当たった瞬間に暗転した場合、TDXだと暗転後7F、RBPだと15Fは経たないと再ヒットしない。

当然その間に飛び道具やボスが動いて接触が途絶えたり、攻撃判定が消えたら再ヒットは起こらない。

 

TDXとRBPで暗転の経過時間が違うというのも面倒くさい話で、一番わかりやすい違いをあげると、

TDXのクィン・セクトニアにハイパーブーメランを暗転すると2ヒットするが、RBPのクローンセクトニアには2ヒットしてくれない。

まあ、RBPのカッターは暗転なんか使うまでもないくらい強いから影響は全くないのだけれど。

 

 

以上3つが暗転再ヒットの条件だが、これらの条件さえクリアしていれば後はもうやりたい放題できる。

一番暗転の恩恵を受けているのは間違いなくTDXのボム。

 でもボムを暗転の最たる例としてあげるのは少々問題があり…

 

ボムの暗転の考察

正直仕様がはっきり理解出来ていないのでここからの内容は筆者の憶測をかなり含む。

ボムの暗転は、爆弾がボスに当たった時の爆弾そのものの判定+暗転後に残留している爆風判定で2ヒットというイレギュラーな形になっている。

爆弾の直当ての判定は当たった瞬間しか発生しないので実は条件①に引っかかっている。

が、爆弾が爆発した時に無条件に発生する爆風が、直当てのヒット後技無敵が切れた後に当たるという形で結果的には2ヒットできてしまっている。

この説だと、爆弾の直当てと爆風がヒット後技無敵を共有しているということになるが、これはRBPのボムの性質を考えればありえない話ではない。

もしこれらが技無敵を共有していなければ、ヒット後無敵のないRBPでボムを直当てしたら直当てと爆風で2ヒットしてしまうはずだからである。

 

また、ボムの暗転には、直当てを暗転すれば2ヒットするが、爆風を暗転しても1ヒットしかしないという謎がある。

が、これも技無敵を共有していると考えれば説明がつく。

爆風の技無敵は60Fなので、暗転2ヒットしないのは恐らく攻撃判定持続時間が60-53=7Fより短いから。

逆に直当てが暗転2ヒットするのは、直当てのHS3Fの経過後に爆弾が爆発して爆風判定が発生するせいで、攻撃判定が実質3F長く持続するからだと推測される。

これは直当てと爆風の技無敵が共有されていなければ起こりえない。

 

さらに、直当てのHSのあとに爆風の攻撃判定が発生するという説は、これまたRBPのボムによって裏付けられる。

技無敵が共有されている=直当てと爆風は同一技判定なので、もし爆弾が直撃した瞬間にこれらの攻撃判定が同時発生していれば、威力の高い爆風の方が優先されてヒットするはずである。(カッターのかなで同時ヒット参照)

だが、実際には威力の低い直当ての方のダメージが通ることから、爆風の攻撃判定の方が遅く発生していると考えられる。

 

上記の説は今のところ筋が通っている(と思っている)ので、違ったら普通にかなしい。

それはともかくとして、ボムの暗転は他のコピーの暗転と性質が違うため一括りにすることはできない。

しかもRBPで唯一修正をくらっているので、TDXでしか使えないという…。

 

 

暗転可能な能力

・アイス(TDX/RBP)

アイス吐き出しは投げ技でしかも地上付近でしか使えないが、成功すれば600×2で鬼殺しの1.5倍とかいうヤバい数値をたたき出す。

弾速が遅いこともあり、横幅の広いヴォルゲロムには1回の吐き出しで2回も暗転できてしまう。

・カッター(TDX/RBP)

ハイパーブーメランでいつでもできる。

RBPでもできることにはできるが、星夢の柱みたいな実用性がありそうな相手には当たってくれない。

・スパーク(TDX/RBP)

間違いなくボムの次に乱用してる。

弾速が速いので、基本的にはオブジェクトに当ててHSで遅延する必要がある。

RBPで円形ステージが追加されたのは有利に働いたといえる。

火炎放射阻止やリストラ阻止を人力で達成させてしまう暗転はやはり偉大。

・パラソル(RBP)

大道芸投げを暗転可能。

TDXだとできない(自分調べ)

・ビートル(TDX)

ぶんなげを暗転可能。

アイス吐き出しと同じ威力なのでこちらもかなり強い。

が、場面によっては画面端での反射を利用したりするため、難しい上に乱数まで絡むという問題がある。

・ファイター(TDX)

弾速が速いため、ヴォルゲロム戦で火山弾のHSをふんだんにつかってようやくギガはどうを暗転できる。

何気に補正ギガはどうが当たる状況はこれ以外ではありえないと思う。

HAL研は暗転を想定していた…?

・ビーム(TDX)

ファイターと同じやり方で暗転できることが判明。

なんとこれで火炎放射阻止を成し遂げてしまった。

ただしタイミングがファイターとは比べ物にならないほどシビア。

・ベル(TDX)

ツインティンカーとディン・フィナーレの音波が一部場面で暗転できる。

が今のところ実用性はない模様。

・ポイズン(RBP)

設置技と飛び道具をたくさんもっているのでTDXのボム並に暗転しまくる。

しかも2ヒットさせる以外の目的、バグの発動にまで利用する。

具体的にはどくどくのきり重ねがけ時のヒット周期自動補正の無効化。

興味ある人は真格Wikiをみよう。

・ボム(TDX)

散々述べた通り。

消えたり現れたりするボスにめっぽう強く、バラバラボディ阻止とかいう頭おかしい所業を成し遂げる。

RBPだと暗転中も爆風モーションが進むようになり、使えなくなってしまった。

でもヒット後無敵削除のおかげで、仮に使えたところで使う機会があったのかってレベルで強化されたので影響はほぼない。

 

 

ヒット後無敵カットの方は把握しきれてないので割愛。

正直暗転がなかったらTDXの真格半分くらいの面白さしかないと思う。

そのくらいすごいテクニック。習得すれば世界が変わるはず。